スマブラX発売10周年を記念し、おすすめ動画を

はじめに

スマブラX発売10周年、おめでとうございます。

当時16歳で高校2年生だった自分がトイザらススマブラXを買い、中学生時代の友達と久々に会って一日中スマブラで遊んだあの日から10年が経過したのだと思うと、感慨深いものがあります。

あれから色々なことがあったし、スマブラで良い思いも悪い思いもしたし、ある種自分の青春と共にあったゲームなので、改めてこれからもどういった形であれ大事にしていきたいと思います。

 

さて、そんなスマブラXですが、スマブラ4から始めた人は意外とXのことを知らない人も多く、どんな大会があったのか、どんなところが試合の見所なのかについてあまり詳しくはないのではないかと思います。

この記事では、僕が好きなスマブラX動画を紹介し、その魅力を伝えられれば、と思います。よろしくお願いします。

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僕の好きなスマブラX動画

①APEX2010 RAIN vs Shadow

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APEX2010、この大会は日本人が初めてアメリカの大会に参加した歴史的な大会です。

それまで日本勢と海外勢どちらが強いのかについて、各所で議論がされていましたが、その争いに一つ答えが出るのではないか、そんな期待もされた大会でした。

そこで、当時日本最強プレイヤーだったRAINさんと、アメリカの上位メタナイト使いのShadowとの1戦。ブラスターと投げ連というファルコの強みと、RAINさん特有の上スマの当て勘が光る良い試合だったと思います。

ちなみに、この大会ではブルードさんがMew2kingを倒して準優勝まで上り詰めた例の大会です(知ってる人も多いのでは?)。なお、優勝者はDEHFファルコで、後のLarry。

歴戦の勇者とも言える強プレイヤーはこの頃から頭角を現していました。

 

②APEX2013 ZeRo vs Mikeneko

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X時代、あのZeRoを倒した日本人がいました。

日本最強マルスにして、世界大会であるAPEX2013で5位タイまで上り詰めた猛者中の猛者。マルスの強みを活かした精度の高い間合い管理によって、世界トップクラスの差し合いを完成させ、マルスとしては所謂理論値に近い動きをしていたのではないかなと思います。

今でも当時を知るプレイヤーの中にはみけねこ信者も多く、あのNietonoも先日「俺みけねこ信者なんだよね~」と言っていました。5年が経った今でも色褪せない名勝負だと思います。

(余談ですが、Abadangoさんがネスにダウン連されて33rdで終わった大会でもあります)

 

③APEX2012 Otori vs Ally

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スマブラXの歴史の中で、僕が一番尊敬したプレイヤーを一人挙げるなら、Otoriを迷わずに選びます。

Otoriにとっては海外大会のデビュー戦となるこの大会で、当時からトッププレイヤーだったDEHF(Larry)、ESAMを倒して迎えたWinners Semifinal、Ally戦。

さすがに勝てないのではないかと正直思っていたけど、蓋を開けてみれば3-0の圧勝。

特に1戦目の対スネークで、1分間何もしないで時間を過ごす試合運びはどこまでもメタナイトの性能を合理的に追及するOtoriの立ち回りが出ていてお気に入りです。この試合、誇張抜きに100回以上は再生した気がする。

そして、そのままWFでNairo、GFで日本最強プレイヤーのNietonoを下して優勝。今振り返ると本当に素晴らしい結果だし、このレベルのプレイヤーが今スマブラをやっていないのがとても残念に感じます。

 

また、裏話にはなりますが、この大会でOtoriがメタナイトで優勝したこと、これは日本人が世界一に上り詰めたということ、それ以上の価値が実はありました。

前年のGenesis2でRainさんが遠征し、帰ってくるなり真っ先に言ったことは「メタナイトのレベルが全然違う、アメリカの方が圧倒的に強い」という一言でした。

確かに、当時Mew2king、Ally、Anti等の強豪プレイヤーが使うメタナイトに比べ、誰も明言はしないものの明らかに日本のメタナイトは劣っていました。性能に偏りはあったものの、明らかな最強キャラで海外プレイヤーに劣るということは、スマブラの力で劣っているということを認めざるを得ないと思いました。

そして、RAINさんは「日本のメタナイトを育てる」と言って、自らもメタナイトを使いながらOtoriとKakeraという2人のメタナイト使いをオフで鍛え上げていました。

その半年後のAPEX2012でのこの結果、僕は「日本人はレアキャラで出し抜くだけじゃなく、最強キャラで真っ向から海外勢と戦っても勝てるんだ」と嬉しく思ったのを覚えています。そんなバックグラウンドもあった、日本人にとっては最高の大会であり、このOtori vs Ally戦は最高の試合だったと僕は思っています。

(やや脚色があったらごめんなさい、僕は自分の知るところを書いていますが、あらゆる描写が真実かどうかは本人にしか分からないので...。)

 

④SKTAR3 9B vs Nairo

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SKTAR3は、上位勢の中では当時日本最強と言っても差し支えないプレイヤーだった9Bさんのみ遠征した大会だったと記憶しています。

当時、恐らくスマブラ4の発売も決まっていて、「この大会が最後の国際戦になる」と分かっていました。言い換えれば、スマブラXの長い歴史だった"日本vs海外"の終焉になる大会でした。

この大会で、9Bさんは優勝し、スマブラX世界ランク1位を獲得しました。

一つの歴史の終わりという意味で、とても意味のある大会だったし、昔から好きなプレイヤーである9Bさんが優勝したのは喜ばしかったです。

改めて振り返ると、今以上に(と言ったら語弊があるかもしれないけど)素晴らしいプレイヤーだったし、9Bさんにはまた戻ってきてほしいと思っています。

 

おわりに

以上、せっかく挙げるんだから...というのもあり、日本人が勝っている動画ばかり取り上げましたが、国際戦で言うとAPEX2010、Genesis2、APEX2013は海外勢が優勝しており、スマブラXの日本vs海外は勝ったり負けたりの一進一退の攻防が長く続きました。

スマブラXは、ゲームシステムや競技性の観点からケチを付けられがちなゲームだし、実際自分もXと4どちらがゲームとして好きかと言われれば4を選びますが、一方でこのスマブラXの長い歴史の中で繰り広げられた物語は、とても輝かしく、振り返ってみると価値のあるゲームだったように思います。

時折、スマブラ4に行き詰まると、初心に帰るではないけど、オンラインに初めて繋ぎ、夢中で全国のプレイヤーと対戦していたあの時を何となく思い出したくなる時があります。

これからも、このゲームと向き合うことで培ったことは忘れないようにしたいと、月並みながら思っています。ありがとうございました。

What is "Pop off"?

本日闘龍門で、Abadangoうめきと「誰の"pop off"が一番好きか」について議論をしていました。そこで、「海外勢にはカッコいい"pop off"をする人がたくさんいるのに、日本人にはほぼいないのではないか」という議論をしていたその時、たけらさんが目の前を通りました。

 

Shogun「たけらさんは誰の"pop off"が好きですか?」

たけら「pop off...?どういう意味ですか?」

 

 

 

...

 

 

 

 

これはいけません。日本のプレイヤーのPop offに対する意識が余りにも低くなっていることをまざまざと実感させられました。

Pop offは大会を盛り上げる1つの重要な要素です。

この日記では、Pop offとは何かという話と、僕の好きなPop offランキングをお見せし、Pop offの魅力を余すことなく伝えることができれば、そう考えています。

よろしくお願いします。

 

そもそもPop offとは?

今検索して分かったのですが、Pop offには

急に出ていく、そっと出ていく、死ぬ、急死する、ぽんぽん言う、減らず口をたたく

等の意味が一般的にはあるようです。しかし、スマブラ界隈で言うPop offはこの意味とは異なり、

試合後に勝者が喜ぶ様、高揚(smash wikiより)

という意味で、これはスマブラ用語らしいです。

 

スポーツでも同様ですが、勝者が雄たけびをあげて喜びを表現する様は壮観で、見る人の熱い気持ちを呼び起こします。日本で言うとガッツポーズみたいなニュアンスにもなるでしょうか。

 

日本プレイヤーは自分の気持ちを抑える人も多いのか、いまいちPop offの魅力が出づらくなっているように思います。勝った後、気持ちを前面に表現すること、これは男らしさの象徴です。

 

以下では、私の好きなPop offをご紹介します。ぜひ、みなさんも、Pop offを。

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好きなPop offランキング

5位 APEX2014 Mew2king vs Leffen

珍しいMew2kingのPop off。

実況も言ってる通り、この当時Mew2kingが感情を出すことはあまり多くなかったので、貴重なシーンでした。(余談ですが、この時会場で観戦していたのでより強い印象が残っています)

また、Pop offが終わった後、静かに次の試合に向け集中力を高める表情もポイントが高いです。

いつも冷静なプレイヤーが時折見せる熱い感情は、他の人以上に魅力が出るものだと思います。

 

4位 EVO2016 Ally vs Kamemushi

2年前のEVOの決勝、最終戦

ZeRoを3-0で撃破する等、快進撃を見せていたKamemushiを見事打ち破り、Allyが世界一の称号を獲得した瞬間です。

試合後、相手に対する敬意をまず見せた後に抑えきれない感情を爆発させ、高みに登ったその達成感と今までの険しい道のりをも想起させるような天を見上げる表情。

どれを取っても、Allyという男のカッコ良さが凝縮されている、素晴らしい瞬間だったように思います。

 

3位 Civil War ESAM vs Ally

完全にカメラアングルの勝利。

勝った瞬間、全身で喜びを表現しながら咆哮し、その後観客に向かって自分を主張するその後ろ姿と、両手を上げる観客の構図。めちゃめちゃカッコいい。

ESAMは負けた後も相手を称えることのできるプレイヤーなので、こうやって勝って喜びを爆発させた時も嫌味がなく、カッコよく見えるのが素晴らしい。

 

2位 Civil War  Marss vs Locus

シンプルに人がカッコいい

Marssってちょっとクールなイメージもあるので、そういうプレイヤーが雄たけびをあげて喜んでる姿はやっぱりカッコいいですね。スコアも2-2での5戦目、お互い撃墜%というのも熱くて素晴らしい。

あと、敗者のLocusも爽やかに相手を称えているのがポイント高いです。やっぱり、勝者が熱いPop offを見せても、敗者が不貞腐れていたりすると少し価値が下がる気もします。Pop offは決して1人の手によって成されるものではないのです。

 

1位 PAX South Arena  Fow vs Wizzrobe

異次元のPop offを見せつける男、FOW。

どこで学んだんだってくらい芸術的で情熱的な喜び方と、何となくそれがサマになってるFOWの身のこなし。

世界的に見てもこれ以上のPop offを探すのは難しく、自分の中では永遠のPop offランクStier。

最近はスマブラから離れているようだけど、また熱いPop offを見せてほしい。

 

 

以上になります。

熱い試合にはプレイヤーの力のこもった気持ちと、それを全身で表現するPop offが付き物かと思います。

みなさんも大会で勝ったら雄たけびをあげ、心から喜びを表現しましょう。

そんな1つ1つの思いが、未来のスマブラ界を築いていくのだと思います。

Power Ranking作成にあたる一般的な論点と自分の考え

はじめに 

昨日、JPRのV4が発表されました。

自分は36位と前回よりも大分落ちましたが、ランキング云々より最近のパフォーマンスの低さの方を憂いているのでその点はあまり気にしていません。

ともあれ、ツイートの拡散状況や、その後巻き起こる議論を見ると、やはり影響力が大きいのだと再確認します。また、そんな影響をもたらしてくれるHarukiさんには感謝感激雨あられです。

 

本題、時々Power Rankingはどのように決定されるべきか、について自分も考えることがあるので、今の考えを棚卸してみようかなと思います。

タイミング的にそう捉えられるかもしれませんが、JPRに対する意見表明や改善提案ではなく、Power Rankingのあるべき姿についての考えを述べるつもりです(そもそもJPRもPGRも計算式を見てるわけではないので、意見はまだしも改善提案はできません)。

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①直近の大会結果が高く評価されるべきか

これに関しては、ランキングの目的次第だと考えています。

ランキングの目的は、大きく以下の2つが考えられます。

1.ある期間での大会結果を総合して、その期間内でのパフォーマンスを評価する

2.目前の大会でのシードプレイヤーを決定するための最新プレイヤーランク

 

2を目的としたランキングであれば、常にランキングのアップデートが必要なので、直近の大会結果が重視されても良いと思っています。

ランキングがアップデートされない場合、集計期間が1年だったら1年間同じランキングを用いてシードを決めるという意味不明なことになります。ランキングのアップデートが必要なのは自明です。

直近の大会結果が重視されないと、ランキングをアップデートしようにも差分が出づらいのではないかと思います(推測でしかないですが、最近のウメブラシードポイントの変動が小さいのはそのせいではないかと思っています)。その点で、この種のランキングでは直近の大会結果が重視されても良いのではないかと考えています。

 

一方、1を目的としたランキングの場合、僕は直近の大会結果を重視すべきでないと考えています(=集計期間内の大会ポイントを決める変数に、開催日時は含まれるべきでない)。

極論ですが、集計期間とパラメータの取り方次第でEVOよりも集計終了間際のSAGAシリーズの方がポイントが高いということになる可能性もありますが、それは違和感があります。集計期間というのは、集計者ないし団体の意向によって決められますが、それとは関係なくEVOは最高の大会だからです。

 

そして、Power Rankingは1に当たる目的を持ったランキングだと思っています。

そのため、直近の大会結果が重視されることには違和感があります。

そんな昔の大会を最近の大会と同列に扱うのは同様に違和感があるという反論が出るなら、それは集計期間の議論であって、この話とは別の論点かなと自分は思っています。

 

②海外大会の結果はどの程度ランキングに反映させるか

これについては、ランキングを作った時に「これが日本プレイヤーのランクです」という名目の元で出すことに違和感が出ない程度には反映させるべきという考えです。

 

JPRのV1でAbadangoの順位が低く出た時、海外勢から異論が多く挙げられましたが、世界最高峰の大会が現状アメリカで開かれてる以上、そこでの結果はしっかりと反映されるべきだと思います。

もちろん、海外大会への参加は全ての日本プレイヤーが平等にできることではなく、機会の不平等という問題は常に付き物だと思うので、あまり強く反映させることには賛成できないですが...。

その意味での、上の曖昧な結論です。パラメータをいじるなり、集計ロジックを組む中で試行錯誤してある程度違和感のないものを作っていくしかないかなと思います。

 

③大会のポイントをどのように付けるか

大会ポイントを決める変数は、(参加者数)と(前verのTOP~の内、何人がその大会に含まれるか)の2つになるのかなと思っています。

これについては自明で、やっぱり参加者数だけだとどうしても歪みが出るかなと思います。プレイヤーとしての実感で言うと、ウメブラの250人とスマバトの250人を同一視するのはやはり違和感があるので。

でも、結局パラメータをいくつに設定するかは、相対的な基準があっても絶対的なものはないので、やはり試行錯誤しながら違和感が出ないように作っていく、しかできないのかもしれないですね(そして、その違和感は誰にとっての違和感なのかといった話もあるので難しい...)。

 

④安定感か、爆発力か

これも重要な議論かと思います。自分にとっては安定感を重視するランキングの方が都合が良いですが、考えとしてはどちらも重視した上で、どちらかと言えば爆発力のあるプレイヤーが評価されるべきかなと思います。

安定プレイヤー例:12大会出場し、内10大会でBest16、2大会でBest24

爆発プレイヤー例:12大会出場し、内4大会でTOP3、8大会でBest48

 

あまり極論を出しても仕方ないので、ありえそうな例を挙げてみましたが、自分は後者のプレイヤーを評価したいと思います。やっぱり期待感が全然下の人の方があると思うし、下の方が大会で見たいですよね?上のような人が海外のStier大会に参加しても、順当にBest48くらいで沈む未来が容易に想像できるというか(僕のことです)。

 

また、JPRを例に取ると

1.集計期間内で高いポイント6大会の結果が反映される

2.集計期間は1年で、1ヶ月に1回以上大会に参加すると仮定すると、合計12大会以上に参加することになる

これらを前提にすると、参加大会の半数以上はポイントに全く反映されないので、極論半数程度予選落ちだったとしても、それ以外の大会で好成績を残していればランキング上では問題ないことになります。

これは、まず波のあるプレイヤーにとって有利なシステムかなと思うので、各大会の順位に紐づくポイントはあまり大きな差を付けない等の考え方が感覚的には違和感ないのかな?と、あまり精査しないで言ってますが、そう感じてます。

 

そして、これに関してはJPRはかなり納得感のある数字を出しているのではないかと予測しています。

 

 

結論

・Harukiさんありがとう

・次回はもう少し上に行きたい